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レポート - 研究開発戦略ローンチアウト -

第17回「電子情報通信分野の現状とファンディングの方向」

科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー 勝山光太郎 氏

掲載日:2010年10月22日

勝山 光太郎(科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー)

研究開発戦略センターでは、国が投資すべき研究開発領域や推進方法の提案を戦略プロポーザルという形で行っている。今回は、その戦略プロポーザルに至る途中の状況を垣間見ていただくために、ツイッター的に、検討状況の一端をご紹介しよう。

電子情報通信分野のファンディングビジョン検討 ナウ。
日本のICT(Information and Communication Technology)産業は、最近元気がない。日本の産業全体もちょっとした閉塞感がある。日本のICT産業を元気にする。日本の産業がICTで元気になる。そのための研究開発戦略は?
企業は、株主からの圧力により、目先の利益を優先し、中長期のための基礎研究開発に対して注力できない状況。ここ10年間で、企業の学会会員数は減少傾向。論文書いている場合じゃないってこと。
IEEE(米国電気電子学会)の採録論文の傾向から。日本は件数的には横ばいでそれなりの数は出ている。企業が減らし、大学が増えている。日本は、超伝導とか、材料系は頑張っているようだが、肝心の情報通信のところでは、あまり目立ってない。
日本におけるICT分野の研究開発費は約3兆円(2008年度)、その92%は企業が出資しており、公的研究開発費は全体の8%にすぎない。国の微々たる研究開発費で世の中変わらないってこと?
国(特に文科省)が企業のR&Dの一部を肩代わりするような研究に投資しても効果は限られる。むしろ多様な知、新しい知を拓く研究、人材育成のための研究にこそ投資すべき。
産業政策と科学技術政策のリンクがうまくとれてない感じ。
イノベーションのネタになるような研究をやる人と、イノベーションにつながるビジネス展開をする人は、別の人だよね。
ハードウェアはさらに性能向上を続け、小型化・高性能化・省電力化はまだ進むと思われる。これまで整備されたインフラやICT機材を活用したサービスについては、飛躍的な発展の余地が残されている。
ICTは単なる効率化のツールではなく複雑化する社会問題の解決、産業の新たな成長、人々の快適・安全・安心な生活の実現に貢献するツールとしてのさまざまな役割を期待されている。
ICTは利便性をもたらす反面、人々が直接触れ合うコミュニケーションの機会を減少させ、バーチャルな世界に閉じこもる傾向を助長し、偏った人間性を生みかねないという負の側面が指摘されており、それへの対応も考慮する必要がある。
ICTの研究開発は大きく分けると、ICTそのものを発展させる研究(LSIやオペレーティングシステム、並列処理など、ここではこれをICT++(ICTプラスプラス)と呼ぶ)と、ICTと多分野との融合・連携により進める研究(農業+ICTとか、交通+ICTなど、これをここでは、+ICT(プラスICT)と呼ぶ)の2つに分けられる。
ICT++の研究と+ICTの研究は、相互に循環しながら発展していく。
+ICTの研究開発を実施することで、新たなICT++の課題が設定されICTの研究開発が進む。
第4期の科学技術基本計画の基本方針や、成長戦略で述べられているような、課題対応型の研究開発の多くは、+ICTとして実施される。
+ICTの研究って、既存の学会で論文通りにくい。なんか別の評価基準がいるかも。
システム思考とか、システムインテグレーションとか、システム科学とか、要素技術ではないところをこれから何とかしないと、もうからない部品製造で終わってしまう。
ICT++の研究は、ナノテクや材料分野での新しい発見がドライバとなる気がする。ソフトウェアでの革新のドライバはなんだろう。
課題対応型、あるいは目的基礎研究にファンドする意味は、資金投下してベクトル合わせて成果だそうよ、ネットワークつくろうよってこと。
一方CRDS(研究開発戦略センター)では、社会的期待をどうとらえるかの検討ナウ
豊かな持続性社会の実現に向けて、社会の期待を詳細化し、それと科学技術を邂逅(かいこう)させようというのがCRDSセンター長の考え。
今わかっている期待や課題は、整理すればいいのだが、まだ見えない潜在的期待を探すことってどうすればいい。
未来予測ってあるよね。でも基本的に未来を予測するのは、今の材料でやるので、パラダイムシフト的なものは予測不能。
アラン・ケイは、”The best way to predict the future is to invent it.” って言っている。
こういう未来にするのだという何か「熱い思い」がいるよなー。
    つぶやきなのでまとまりませんが、こうしたさまざまな議論・検討を経て、戦略プロポーザルが世に出されていくのです。
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