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誰かへのプレゼント? 宇宙望遠鏡が捉えた惑星状星雲「NGC1514」

2025.07.30

惑星状星雲NGC1514(NASA、欧州宇宙機関、カナダ宇宙庁、米宇宙望遠鏡科学研究所、マイケル・レスラー氏、デービッド・ジョーンズ氏提供)
惑星状星雲NGC1514(NASA、欧州宇宙機関、カナダ宇宙庁、米宇宙望遠鏡科学研究所、マイケル・レスラー氏、デービッド・ジョーンズ氏提供)

 広大な宇宙に散らばる、大小の天体。自然が織りなすユニークな形の美しさに、私たちはしばしば魅了される。米航空宇宙局(NASA)などが新たに公表した惑星状星雲「NGC1514」の姿も、そんな一枚だ。円筒形の箱の中に、バラの花が入っているようにも見える。誰かへのプレゼント?

 米欧とカナダの「ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡」が中間赤外線により、おうし座の約1500光年かなたに捉えた。惑星状星雲は年老いて死にゆく星が、赤色巨星から白色矮星(わいせい)へと変わりつつある天体。中心でひときわ輝く星は、1つに見えるが実は2つという。一方の星から流れ出したガスや塵(ちり)が、周囲に広がっている。

 円筒形を構成する2つのリングは主に塵の集まりで、「2つの星がかなり接近したことによる相互作用により、球状ではなく予想外の形になったのかもしれない」と研究者。この姿はこれから、何千年もかけて変わり続けるのだとか。

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