全国の高校生が科学の知識や応用力を競う「第14回科学の甲子園全国大会」が茨城県つくば市のつくば国際会議場とつくばカピオで開かれ、東京都代表の都立小石川中等教育学校が初優勝した。主催する科学技術振興機構(JST)が23日、発表した。

各都道府県での代表選考に計717校、生徒8158人が参加登録した。3月21~22日の全国大会の競技では、選抜された47校が会場で理科、数学、情報の知識の活用を問う筆記と、ものづくりやコミュニケーションの能力により課題解決を競う実技に取り組んだ。第2位は長野県諏訪清陵高校、第3位は滋賀県立守山高校となった。23日、表彰式が行われた。
共催する茨城県の柳橋常喜教育長は表彰式で「高い集中力、高度な知識と創造力、チームワークが求められる競技が繰り広げられた。私たちは今、人口減少や少子高齢化、気候変動、デジタル化などの技術革新による、社会の大きな変化に直面している。科学技術イノベーションの創出や、人材の育成が急務だ。参加者の皆さんが、この大会で仲間と得た経験を大切にし、人生に挑戦し続ける姿勢を持ち続けるようお願いする」と呼びかけた。
来賓の阿部俊子文部科学相は「都道府県の代表として競技に挑んだ皆様に、心から敬意を表したい。この経験は将来、さまざまな分野で活躍する際の支えになることと思う。文科省は科学の楽しさや面白さを体験し、科学を学ぶことの意義を実感できる機会を多くの生徒に提供できるよう応援していく」とビデオであいさつした。
科学の甲子園は科学が好きな全国の高校生が集い、競い合い、活躍する場を通じて裾野を広げ、トップ層を伸ばすことを目指し2011年に創設された。第15回も来年3月、つくば市で開催される。13年には中学生版の「科学の甲子園ジュニア」が始まっている。
関連リンク
- 科学技術振興機構プレスリリース「『第14回科学の甲子園全国大会』東京都代表 東京都立小石川中等教育学校が優勝」
- 同「科学の甲子園」
- 同「科学の甲子園ジュニア」