厚生労働省は17日、新型コロナウイルスの感染者集団「クラスター」の発生状況を示す全国クラスターマップを修正し、最新版では全国で13カ所になった。クラスターの定義を見直して当初マップに入っていた大分県と和歌山県を外した。
厚労省は15日12時時点のクラスター発生状況を「10都道府県15カ所」とするクラスターマップを公表した。しかし大分県から「感染者数の認定に見解の違いがある。当県はクラスターに該当しない」などと抗議を受けていた。このため同省はクラスターの定義を「特定の1カ所で5人以上の感染者が出たケース」とし、感染者が家や別の訪問先で感染させた人数は考慮しないことにした。
最新版では、1カ所での感染が5人に満たない大分市の飲食店や和歌山県の医療機関、千葉県の福祉施設を除外。一方で神奈川県の福祉施設を新たに加えた。この結果クラスター発生は「8都道府県の13カ所」となった。また当初50人以上の区分も設けたが、10人以上に統一した。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を検討する政府の専門家会議は9日に(1)クラスターの早期発見・早期対応、(2)医療提供体制の強化、(3)市民の行動変容—の三つを柱とした戦略を当面の間、維持すべきとの見解を提示。特にクラスターを早く見つけて対応することが重要、と強調していた。

関連リンク
- 厚生労働省全国クラスターマップ(3月17日12時時点)
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」