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肥満やはり運動習慣と関連 宮城県内コホート調査で判明

2015.06.08

 女性の肥満と運動習慣は関連あることが、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が宮城県内で実施しているコホート調査から裏付けられた。

 この調査は、三世代コホート調査と呼ばれるもので、同機構が2013年7月に始めた。県内に住む妊婦と、生まれてくる子供を含めたその家族三世代を対象に、健康に関わるさまざまなデータを10年間、追跡・蓄積する大がかりな調査だ。今年5月18日までに調査に参加した妊婦10,817 人とその家族合わせて26,769 人(家族は県外在住も含む)を対象とした調査結果が、中間報告として公表された。

 妊娠する前のボディ・マス・インデックス(BMI=肥満度を表す指数)が25以上で肥満と見なされた妊婦は、調査対象の12.6%だった。地域差があり、BMI2.5以上の妊婦の割合が全体の平均以下だったのは仙台地区の10.8%だけ。残りの7地区は13.3〜15.3%と、軒並み平均を上回った。

 一方、妊娠前にジョギングや重い荷物の運搬、自転車で坂道を上る、といった「強い運動習慣」を持っていた妊婦の割合は、仙台地区が最も高く17.0%。残りの地区は11.0〜15.9%の範囲内にとどまった(全体の平均は15.3%)。同機構は、「強い運動習慣を有する割合の高いエリアで、肥満の割合が低い傾向がうかがえた」としている。

 また、妊婦の3.1%が妊娠してからも喫煙しており、夫やパートナーが喫煙しているケースが47.6%に上ることも明らかになった。

 「妊婦と胎児の健康のために生活習慣面で改善可能な余地は大きい。また地域ごとに特徴があることから、保健指導に当たる自治体などとの連携を強めていく必要性が分かった」と同機構は言っている。

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