日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)で来日したインド、フィリピン、タイの高校生たちが14日、引率者とともに下村博文(しもむら はくぶん)文部科学相を表敬訪問した。
昨年度からスタートした「さくらサイエンスプラン」の柱の一つが、アジア各国の優秀な高校生を日本に招き、1週間の滞在中に主要な大学や研究機関などを訪問してもらう「高校生特別コース」となっている。下村文部科学相を表敬訪問した高校生たちは、9日に日本に着いた最初のグループの中の10人。インドのアンタオさんとバガディアさん、フィリピンのダトールさん、タイのシリウォララットさんが一行を代表して「日本の最先端の科学技術に触れるだけでなく、日本の文化や日本人の優しさを知ることができた」「この経験を生かして、科学技術の発展のため努力していきたい」など、下村文部科学相に感想や感謝の言葉を述べた。
高校生たちから花束を贈られた下村文部科学相は「日本での経験を生かしてそれぞれの国のために活躍するとともに、皆さんの優秀な能力を生かし人類の発展のために貢献するような人になってもらうことを期待します」と歓迎の言葉を返した。
10人の高校生たちは、16日まで滞在の予定で、これまでノーベル賞受賞者の実験教室にも参加し、日本の高校生との交流も体験している。インド・ファティマ女子キリスト教ハイスクール生のアンタオさんは、昨年のインド全国科学コンテストで金メダル、タイ・バンコク・クリスチャン・カレッジ生のシリウォララットさんは、昨年の国際生物学オリンピックで金メダルを得ているなど、いずれも優秀な高校生ばかりだ。
さくらサイエンスプランは、高校生以上40歳以下のアジアの青少年に短期間ではあるものの日本の科学技術に触れ、科学技術に対する夢を膨らませてもらい、祖国をはじめアジア全体の発展に貢献してもらうことを目的としている。「高校生特別コース」には、昨年、9カ国から294人が訪日し、それぞれ貴重な体験だったという感想を残している。
今年もアジア15の国・地域から、「さくらサイエンスプラン」全体で約3,800人、このうち「高校生特別コース」では約600人の高校生が訪れる予定だ。
関連リンク
- 科学技術振興機構プレスリリース「さくらサイエンスハイスクールプログラムの高校生による下村文部科学大臣訪問について」
- 日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン) ホームページ