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華やぐ授賞式で3教授にノーベル物理学賞

2014.12.11

 ノーベル賞の授賞式が12月10日夕(日本時間12月11日午前零時半〜午前1時40分)、ストックホルムのコンサートホールで華やかに開かれた。青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇(あかさき いさむ)名城大学教授(85)と天野浩(あまの ひろし)名古屋大学教授(54)、中村修二(なかむら しゅうじ)米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授(60)の3人は、グスタフ国王から物理学賞のメダルと賞状を授与された。

 3人はそろって胸に文化勲章を付け、やや緊張した面持ちだった。ファンファーレが鳴り響くなか、舞台中央に白く描かれたNの文字の上に一人ずつ進み出て、物理学賞のメダルと賞状を受け取り、参列者の大きな拍手でたたえられた。ノルウェーのオスロで授賞式があった平和賞を除く11人の受賞者のうち、物理学賞の3人が最初に授与された。授賞式を終えて、それぞれに列席者と握手して祝福を受け、家族や友人らと舞台で記念撮影して和んだ。赤崎教授は長い道のりを振り返り、天野教授は「めちゃめちゃ緊張した」、中村教授は「やっと終わったな」と語った。

 その後、会場をストックホルム市庁舎に移し、恒例のノーベル晩餐会が開かれた。物理学賞の受賞者3人を代表して、中村修二教授がスピーチに立ち「LEDの照明は今やスーパーでも販売され、省エネに役立っている。われわれ3人の研究が青色LEDの突破口を開いた」と簡潔に語った。ストックホルムの市内は明るいLEDの照明であふれた。授賞式会場のコンサートホール前の建物壁一面には、欧州最大というLEDの巨大ディスプレーが設置され、授賞式を彩った。

ノーベル物理学賞を受賞した(左から)赤崎修教授、天野浩教授、中村修二教授=12月10日、ストックホルムのコンサートホールでのノーベル賞授賞式
写真. ノーベル物理学賞を受賞した(左から)赤崎修教授、天野浩教授、中村修二教授=12月10日、ストックホルムのコンサートホールでのノーベル賞授賞式
(ノーベル財団のホームページから)

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