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科学の甲子園ジュニア全国大会が開幕

2014.12.05

 理科や数学の競技に中学生6人がチームで取り組み、科学の面白さを体験して学ぶ第2回科学の甲子園ジュニア全国大会が12月5日、東京都江東区夢の島のBumB東京スポーツ文化館で始まった。科学技術振興機構(JST)が「中学生に科学好きのすそ野を広げて、未知の分野に挑戦する探求心や創造性に優れた人材を育成しよう」と昨年から開催、文部科学省などが後援し、17の企業・団体が協賛、協力している。全国の高校生を対象に毎年開く「科学の甲子園」の中学校版で、「広げよう科学のこころ つなごう友情の絆」をテーマに掲げている。

 開会式では、サイエンスパフォーマーの北沢善一(きたざわ ぜんいち)さんが静電気の実験でサイエンスショーを展開し、生徒らを沸かせた。その後、各都道府県の代表が、それぞれ好みの音楽に乗って登場し、地元色も交えながら、手作りの旗を示して、思い思いに「頑張るぞ」と意欲を語った。主催者のJSTの大竹暁(おおたけ さとる)理事が「この大会で、よく考えるブレーンワーク、協力し合うチームワーク、つながり合うネットワークを育て、科学を好きになってほしい」とあいさつした。

 共催団体の全国中学校理科教育研究会の立澤比呂志(たつざわ ひろし)会長は「科学の発展は日本の未来のために不可欠で、若い君たちがなぜだろうと感じたり、不思議に思ったりする感覚が大事だ」と大会の意義を強調した。「科学の面白さの体験の意義」を訴えた永澤明(ながさわ あきら)審査委員長に、滋賀県代表の2人が2014年ノーベル物理学賞受賞者(日本人3教授)の青色発光ダイオード(LED)の業績に言及して「科学の底力を思い知らされた。この大会を通じて、科学の素晴らしさや楽しさを共有し、全国に伝えたい」と宣誓した。

 この全国大会に参加した47チームの約300人の中学1、2年生は、各都道府県の教育委員会によって、全国計約2万人の中から代表に選ばれた。12月7日までの会期中、1チーム6人が筆記競技や実験、工作に協働して取り組み、生活や社会との関連に配慮した出題に対して、考える力や課題解決力、技能の腕、討議力などを総合的に競う。開会式には引率の教師や父兄ら約200人も参加して見守った。

科学の甲子園ジュニア全国大会の開会式に出席した各都道府県代表の中学生たち
写真. 科学の甲子園ジュニア全国大会の開会式に出席した各都道府県代表の中学生たち=12月5日、東京都江東区のBumB東京スポーツ文化館

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