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格納容器内は毎時72.9シーベルト以上

2012.03.28

 東京電力は27日、福島第一原発2号機の格納容器内で、最大で毎時72.9シーベルト(7万2,900ミリシーベルト)の高い放射線量を計測したと発表した。炉心溶融の起きた同1-3号機で、格納容器内の線量が計測されたのは初めて。

 調査は、毎時1,000シーベルトまでガンマ線を測定できる線量計をケーブルの先端に付け、前日の映像調査で内視鏡を通した格納容器側面の配管開口部から中に挿入した。線量の測定は、格納容器の内壁から50センチ、1メートル離れた位置のそれぞれ鉛直下、約3メートルまでの計8カ所で行った。

 その結果、放射線量は毎時31.1-72.9シーベルトを測定した。線量は内壁から離れるほど(中心部に近づくほど)高くなり、溶け落ちた核燃料がたまっている格納容器底部に近づくほど高まる傾向だった。今回の測定は底部から高さ約4-7メートルまでの所で行われた。さらに底部に近づけば、今回の測定値以上の極めて高い放射線量となる。高い放射線量の環境下では作業ロボットや計測器などが故障するため、今後の廃炉工程の見直しとともに、高い放射線量に耐えられる新たな機器類の開発が求められている。

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