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2号機の格納容器は水位60センチ

2012.03.27

 東京電力は26日、福島第一原発2号機の格納容器内に工業用内視鏡を入れ、たまった冷却水などの状況を調査した結果、水位は格納容器の底部から60センチの高さだったと発表した。推定されていた水位より約4メートルも低いことから、格納容器の下部のどこかが破損し、原子炉建屋の地下に漏れている可能性も出ている。

 格納容器内には、炉心溶融(メルトダウン)を起こした核燃料が圧力容器内から溶け落ちて底部にたまり、炉心に注入した冷却水によって放射線を遮蔽(しゃへい)している。冷却水の水位は格納容器の底部から約4.5メートルと推定されていたが、今年1月19日に行った調査では、内視鏡の長さが足りず、水位が確認できなかった。今回は内視鏡の長さを2倍の20メートルにして、格納容器側面にある配管開口部からケーブルを挿入し、約7メートル垂らした所で水面を確認したという。

 初めて測定した冷却水の水温は48.5-50.0℃。格納容器内の温度は43.0℃前後で、前回調査(44.7℃)とほぼ同様だった。このため格納容器底部の核燃料は「水に漬かって冷却されている」とみられている。東京電力は27日、格納容器内の放射線量を測る予定だ。

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