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笑顔と怒り顔で異なる赤ちゃんの脳反応

2010.11.08

 生後6-7カ月の赤ちゃんは、笑い顔を見ると脳の左側頭部、怒り顔に対しては右側頭部で脳反応の増加が見られることが、中央大学と生理学研究所の研究グループによって確認された。

 中央大学研究開発機構の山口真美・教授、仲渡江美・研究員と自然科学研究機構・生理学研究所の柿木隆介・教授らによる研究手法は、脳内のヘモグロビン量の変化を計測することで脳反応を見る方法で、近赤外分光法と呼ばれる。生後6-7カ月の乳児の顔認知能力を調べたところ、笑顔に対しては脳反応の増加がゆっくりと長続きするのに、怒り顔に対しては急速に低下することも確かめられた。

 笑顔は人に喜びの情報を伝えるので脳の活動が継続し、警告や危険を示す情報を伝える怒り顔に対しては、次に行動を移す必要があるため増加した脳の活動が急速に低下していくと考えられる、と研究グループは言っている。

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