JR東海は28日の取締役会で、中央新幹線の開業時期について東京-名古屋間を2027年に、大阪までは2045年とすることを決めた。
JR東海は2008年12月、葛西敬之・会長が、東京-名古屋間をノンストップなら40分で結ぶ超電導磁気浮上式リニアモーターカー方式による中央新幹線を自力で建設する構想を発表している。この時は、東京−名古屋間の開業時期を2025年としていたが、開業目標時期は2年遅れの2027年と修正された。
開業時期を決める前提となるJR東海の今後の収入見込みについては、東京−名古屋間開業までは、2006年以降の実績と2010年の収入予想まで5年間の平均並水準で一定とし、開業後は大幅な時間短縮効果による運賃料金体系の見直しや航空旅客の獲得などにより、開業前に比べ当初5%増、10年後には累計で10%増として計算している。
中央新幹線自体の建設費としては、名古屋まで5兆1,000億円、大阪までの延長で3兆3,400億円を見込み、経常利益は、負担の重い時期でも名古屋開業直後で630億円、全線開業直後で500億円程度が確保できるとしている。