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紫外線とらえ火災発生いち早く感知

2009.01.27

 煙や温度から間接的に火炎の発生を察知する従来の火災報知器とは全く異なる高感度炎センサを、京都大学の研究者が日本軽金属株式会社と共同で開発した。

 藤田静雄・京都大学大学院工学研究科教授らが開発したセンサは、酸化ガリウム半導体を用いており、炎から出る波長270ナノメートルという紫外線をキャッチして炎の発生を感知する。この波長の紫外線は通常の状態では自然界に存在しないことから、誤作動の心配が小さい。

 現在の火災報知器は、温度上昇を検知するタイプと煙の発生を検知するタイプが並行して用いられている。いずれも間接的に炎の発生を察知するため、例えば台所などに設置すると湯気による高温や、湯気自体を煙と判断して誤作動することがある。温度の上昇を検知するタイプでは誤作動を避けるため、65℃以上の高温にならないと作動しないといった設定になっていることから、火災発生の初期に的確に警報を出すのが難しいという問題点を抱えている。

 新しく開発されたセンサは、炎から出る微弱な紫外線もとらえることが確かめられた。また酸化ガリウム単結晶を熱処理するだけで製造できることから、一般家庭にも導入しやすい低価格で高性能な火災探知機に適している、と研究者たちは言っている。

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