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イチゴの新品種次々誕生

2008.12.26

 早生で日持ちがよい、あるいは大きくて複数の病害に強いなどの長所を持つイチゴの新品種3種を育成することに、農業・食品産業技術総合研究機構・九州沖縄農業研究センターが成功した。

 「こいのか」と名付けられた品種は、糖度が高く味がよい。さらに、朝夕、暗冷蔵庫に入れる「短日夜冷」などの花芽分化促進処理を行わなくても、イチゴの出荷量が少ない11月から収穫が可能という長所を持つ。低温で日照時間も短い九州北部山間地域などに適している。

 「カレンベリー」と名付けられた品種は、炭疽(たんそ)病、うどんこ病、萎(い)黄病、疫病に対して抵抗性を持ち、減農薬栽培が可能。平均果重が13グラム以上と大きく、形もそろっているため、総労働時間の5割を占めているパック詰めなどの収穫・調製作業を省力化することができる。

 もう一つの新品種「おおきみ」は、平均果重が20グラム以上で日持ち性と味に優れ、摘果作業を省略した省力栽培が可能。炭疽病、うどんこ病、萎黄病に対して抵抗性もある。家庭消費用だけでなく贈答用への需要拡大が期待できるという。

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