ニュース

インド初の月探査機打ち上げ

2008.10.23

 インド・サティシュダワン宇宙センターからPSLV-C13ロケットで打ち上げられた月探査機チャンドラヤーン1号。 提供:インド宇宙研究機構(ISRO)
インド・サティシュダワン宇宙センターからPSLV-C13ロケットで打ち上げられた月探査機チャンドラヤーン1号。 提供:インド宇宙研究機構(ISRO)

 インドが22日午前、初の無人月探査機「チャンドラヤーン1号」(月の乗り物)をサティシュダワン宇宙センターからPSLV-C13ロケットで打ち上げた。

 月探査機の打ち上げは、ロシア(旧ソ連)、米国、日本、欧州宇宙機関(ESA)、中国に次いで6番目。地球周回軌道に乗った「チャンドラヤーン1号」は、約2週間後に月周回軌道に入り、最終的に高度100キロの軌道を回りながら、月表面を直接調べる測定機を月表面に向けて発射するほか、軌道上から表面地形などの観測を行う。

 同探査機には、ESA、米国、ブルガリアの観測機を含む11の観測機が搭載されている。このうち3つの観測機器を搭載しているESAは、インドとの宇宙科学協力が新たな時代に入った、と今回の打ち上げ成功を評価している。ESAはこれまでインドの衛星13個をアリアンロケットで打ち上げた協力関係を持つ。今回、2003-06年に月の観測を行ったESAの月探査機「SMART-1」で得た経験をもとに航行力学やデータの蓄積、処理で協力、支援を行い、さらに提供した3個の観測機を含む両国の観測で得られた結果は互いに利用し合うことになっている。

ページトップへ