トムソン・ロイターのサイエンティフィック・ビジネス部門は、毎年恒例となっているノーベル賞有力候補「トムソン・ロイター引用栄誉賞」21名を発表した。日本人では審良静男・大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長(大阪大学 微生物研究所 教授)が選ばれた。また、審良教授と同じ「トール様受容体と先天免疫の研究」分野では、米スクリプス研究所遺伝学部門のBruce A. Beutler教授、フランス科学アカデミーのJules A. Hoffman会長が選ばれている。
同社のノーベル賞予測は、2002年から毎年発表しており、これまでに12人が実際にノーベル賞を受賞している。これまで日本人でノミネートされたのは、飯島澄男・名城大学教授、故・戸塚洋二・東京大学特別栄誉教授、中沢正隆・東北大学電気通信研究所教授、新海征治・九州大学大学院工学研究院教授、中村修二・カリフォルニア大学教授、十倉好紀・東京大学大学院工学系研究科 教授、故・西塚泰美・神戸大学名誉教授。
トムソン・ロイター引用栄誉賞は、過去20年以上における学術論文の被引用数に基づいて、各分野の上位0.1%にランクする研究者の中から、主なノーベル賞の分野における総被引用数とハイインパクト論文(各分野ごとに最も引用されたトップ200論文)の数を調査し、ノーベル委員会が注目すると考えられるカテゴリ(物理学、化学、医学・生理学、経済学)に振り分け、各分野で特に注目すべき研究領域のリーダーと目される候補者が選ばれている。