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倍大きかった南大西洋最大のサンゴ礁

2008.07.10

 南大西洋最大でもっとも豊かな生物種を育んでいるサンゴ礁、ブラジル・バイーア州南海岸沖のアブロルホス礁が、これまで知られていたより倍の大きさを持つことが、コンサベーション・インターナショナル(CI)とブラジルのエスピリト・サント連合大学、バイーア連合大学の科学者たちにより明らかになった。米国フロリダ州で開催されている国際サンゴ礁シンポジウムで、発表された。

 CIのプレスリリースによると、アブロルホス礁は、ブラジルだけにすむ海洋生物を多数育んでいるため、世界でもっとも重要なサンゴ礁であると考えられている。この中にはアブロルホス大陸棚だけで見られる軟質サンゴ、軟体動物、貝類・甲殻類、魚類が含まれている。大西洋のほかの地域でははるか以前に絶滅してしまった古代のサンゴの生き残りで大きなキノコの形をしたMussismiliaサンゴ属が、アブロルホス礁の主要なサンゴだ。

 比較的近づきにくく深いところにあるため、これまで知られていた浅瀬のサンゴ礁に比べ、30 倍も多くの海洋生命が密集する場所があるなど生命に満ちあふれたサンゴ礁となっている、とCIは言っている。

 他方、この海域も、過剰な漁業、沿岸開発、大規模な農地転換、エビ養殖産業、汚染、石油採掘および土壌堆積といった地域的な脅威と、気候変動と海洋の酸性化などの地球規模の脅威にさらされていることもCIは指摘している。

倍の規模であることが分かったアブロルホス礁。泳いでいるのはアカハタ (提供:コンサべーション・インターナショナル)
倍の規模であることが分かったアブロルホス礁。泳いでいるのはアカハタ (提供:コンサべーション・インターナショナル)

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