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最小のブラックホール確認

2008.04.03

最小のブラックホールの想像図 (提供:NASA/CXC/A.Hobar)

 質量が太陽のわずか3.8倍という最小のブラックホールが、米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターの研究者によって確認された。

 このブラックホールは、銀河系の「さいだん座」にあり、2001年にNASAのRXTEと呼ばれるX線観測衛星によって見つかっていた。2つの天体がお互いの周りを回っており、一方がブラックホールであることは分かっていたが正確な質量はこれまで確認されていなかった。

 NASAの研究者によると、このブラックホールは、質量が太陽の3.8倍だが、直径はわずか15マイル(約24キロ)程度しかない。

 ブラックホールは恒星が燃え尽きたとき、自身の重力で押しつぶされてできると考えられているが、恒星の質量が太陽の約3倍以上だとブラックホールになり、それより小さいと中性子星になると言われている。研究者たちは今回、正確な質量が確認できたこのブラックホールは、これまでに見つかったものの中で最小というだけでなく、宇宙に存在しうる最も小さなブラックホールに近いと言っている。

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