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新製品開発につながる超短パルスレーザーシステム

2008.02.05

 セラミックスや金属などの強力な微細加工ツールになると期待される新しい超短パルスレーザーシステムと加工機を、理化学研究所、産業技術総合研究所などのチームが開発した。

 新しいレーザーシステムは、イッテルビウム(Yb)レーザー結晶を利用しているのが特徴。従来のチタンサファイア結晶を用いる方式と異なり、レーザーダイオードにより直接駆動できることから、電気から光への変換効率を一挙に1けた以上高めることに成功した。

 このレーザーシステムを用いて高性能加工機をつくるためには、光を操る高性能の光学素子が不可欠だが、基板の表面を原子レベルまで平滑化し、その上に高品質なミラー膜を形成することにより、99.999%レベルの高い反射率を持つレーザーミラーの開発にも成功した。

 電場強度の高いレーザーは、物質を構成している分子や金属結合を直接切断する「非熱加工」と呼ばれる切削加工を可能にする。新しく開発されたレーザーシステムと加工機により、レーザー応用の発展と光システムの高度化だけでなく、日本発の新しい産業製品を生み出すことも期待できる、と開発チームは言っている。

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