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HVの4倍高精細画像を太平洋・大西洋横断伝送

2007.10.29

太平洋・大西洋を横断した4K映像 (提供:慶應義塾大学)

 ハイビジョンの4倍高精細画像(4K画像)を太平洋・大西洋を横断して伝送する実験に慶應義塾大学が初めて成功した。オペラや歌舞伎、スポーツなどの映像だけでなく研究、教育などの分野での応用を目指し、さらに研究を進めるという。

 実験は、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構が、チェコのプラハで開催されたGLIF(光技術を利用した超高速大容量通信の国際研究コミュニティ)の年次総会(9月17、18日)に併せ、同大学三田キャンパスから実写やコンピューターグラフィックによる4K画像と5.1チャンネルのデジタルオーディオ信号を送信した。太平洋、大西洋を横断した画像・信号はプラハのチャールズ大学、バランドフ映画スタジオで受信、再生された。同スタジオで上映された4K映像を見た研究者、技術者から高い評価を得た、という。太平洋・大西洋回線には、研究開発用の光ネットワークが使われた。

 この実験には、カリフォルニア大学サンディエゴ校、イリノイ大学シカゴ校、アムステルダム大学など欧米の大学や研究機関も参加した。

 4K画像の伝送と併せ、トロントのライアソン大学とバランドフ映画スタジオを結び、4K画像をプラハ(バランドフ映画スタジオ)に置いたまま、トロント(ライアソン大学)からリアルタイムで遠隔色補正を行う実験も実施し、遠隔映像制作・編集技術の実現可能性も証明した。

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