ニュース

都市化に伴う気象変化分かるパソコンソフト

2007.09.28

つくば研究学園都市周辺の夏季晴天日の気温分布
左は2004年8月2日正午、右は1976年同時期
2004年8月2日正午1976年同時期
(提供:農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター)

 土地利用の変化でその土地の気象がどのように変化するかが簡単に分かるパソコン用ソフトを農業・食品産業技術総合研究機構などが開発した。農林水産省の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」による研究成果で、開発担当者に連絡するとソフトを無償で提供してもらえる。

 中央農業総合研究センター、東北農業研究センター、筑波大学、みずほ情報総研株式会社の気候緩和研究グループが開発したソフトは、農地が市街地などに変わった場合、その地域の気温などがどのように変化するかを簡単に算定できる。パソコンにインストールし、計算したい地点の緯度と経度を入力、画面表示に従って計算を進めるとその地域周辺の気温分布や風速分布の結果が得られる。

 地域の気象を250メートル四方という細かな区分で知ることができ、周辺の水田や畑地が消失した場合、気象にどのような影響を及ぼすかも推定できる。農村と都市とでは気候を緩和する機能がどれだけ違うか知ることができることから、都市計画や地域開発の計画・立案にも利用できるという。

 このソフトによって、茨城県つくば研究学園都市周辺の気温変化を表した図によると、研究学園都市が建設される前、1976年8月2日の日中気温は、28.5℃を超えるところがほとんどなかった。しかし、2002年の同じ日には、周辺の土浦市、下妻市、さらには利根川を挟んだ千葉県野田市などと同様、ほとんどの地域が28.5℃あるいは29℃を超える都市型の気温分布に変化していることが分かる。

 農地が市街地に変わってしまった場合、気温が高くなることが知られている。水田では地面に到達する太陽エネルギーの約80%が水の蒸発に使われ、このときに、周囲から熱を奪うことから、気温が低くなると言われている。

ページトップへ