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原子炉クレーン地震で破損

2007.07.25

 16日の新潟県中越沖地震で被害を受けた東京電力柏崎刈羽原子力発電所で、新たに6号機の原子炉建屋天井に設置されているクレーンを駆動する軸が破損していることが分かった。24日東京電力の報告を受けた原子力安全・保安院が発表した。

 東京電力、原子力安全・保安院のホームページに詳細は掲載されていないが、25日の新聞各紙朝刊によると、事故の起きた鉄製クレーンは、「幅三十五メートル、奥行き十二メートル、高さ六メートル、重さ三百十トン。原子炉建屋と一体の構造で、建屋の壁に設けたレール上を車輪で移動する」(東京新聞)」。「格納容器のふたを開くなど、炉心の内部点検作業には欠かせない機器」(読売新聞)。「核燃料の搬入にも使う」(毎日新聞)。

 「破断していたのは、クレーンの車輪につながる車軸と車軸をつなぐ鉄製の継ぎ手部分(直径約5センチ)。クレーン全体で四カ所あるうちの二カ所がちぎれるように破断していた」(日経新聞)。「原子力安全・保安院によると、クレーンは国の耐震基準で四段階のうち上から三番目のBクラスに分類され、建築基準法の規定の1.8倍の揺れに耐えることが求められている」(同)。

 「高所に設置されているため、余震の恐れが続くと足場の設置などが難しく、修復作業は難航も予想される。修復のめどが立たない限り、作業日程の大幅な変更は避けられない見通しだ」(朝日新聞)
(新聞各紙の引用は東京版から)

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