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テレビ番組の科学者関与で学術会議会長が談話

2007.01.29

 納豆のダイエット効果を巡る関西テレビのねつ造問題に絡み、日本学術会議の金澤一郎会長が、談話を発表、番組に協力する科学者が、社会から期待されている行動規範を守る必要を訴えた。

 金澤会長の談話は、テレビ番組で食品の影響を測定する実験が行われることについては「科学的事実に基づいた情報発信を行うという点では望ましいもの」と評価している。

 「しかし、その実験計画の中には、適切な対照群の設定、統計的な有意差を得るために必要な実験例数の設定、実験データの検証と解釈などの点で、科学研究の基礎的な要件を必ずしも満たしていないものが見受けられる」と、基本的問題を指摘した。

 その上で、テレビ番組などで科学実験の計画・実施にかかわる科学者に対し、昨年10月日本学術会議が発表した声明「科学者の行動規範」を守るようあらためて呼びかけている。

 「科学者の行動規範」は、科学者が、「人類の健康と福祉、社会の安全と安寧、そして地球の持続性に貢献する責任」を持ち、「社会との建設的な対話を築くように努める」責任も併せ持つことをうたっている。

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