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核融合炉に必要な技術のひとつクリア

2007.01.24

 日本原子力研究開発機構は、核融合炉に不可欠な機器である発電ブランケットの第1壁を製作する技術の開発に成功した、と発表した。

 核融合炉発電ブランケットというのは、炉心プラズマで発生する中性子を用いて、熱の取り出しや燃料となるトリチウムの増殖を行う機器。プラズマからの高い熱や中性子を直接受ける第1壁は、特に材料の接合技術の開発が困難とされていた。

 新しく開発された方法は、プラズマや中性子に強い低放射化フェライト鋼と、表面の保護材であるベリリウムを、高温に保持しながら高圧を加える熱間等方圧加圧接合法という方法で、接合することに成功した。

 核融合炉の実現までに必要とされる技術は、数多くあると想定されているが、世界に先立って、核融合炉用発電ブランケットの鍵となる第一壁の製作技術に見通しが得られた、と同機構は言っている。

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