植物の成長ホルモンの働きを妨害し、植物を小型化する新しい酵素を、理化学研究所植物科学研究センターと米国ミシガン大学の研究グループが発見した。
植物の生長ホルモン「ジベレリン」の働きを抑える遺伝子は、これまでにも見つかっている。しかし、酸性の性質を持つジベレリンを酸化してしまうこの遺伝子の働きとは異なり、新しく見つかった酵素はジベレリンをメチル化することによって、ホルモンとしての働きを抑えてしまうのが特徴。
また、酵素の働きで成長ホルモンの働きを抑えられて小型化した植物に、外からこのホルモン「ジベレリン」を与えてやると、再び正常な植物に戻るというこれまでにない特徴も持つことが分かった。
これまでと全く別の機構により植物生長ホルモンを不活性化する酵素が発見されたことにより、将来、植物の生長を調節する新しい技術の開発が期待されている。