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高速増殖炉実証炉の開発方針決まる

2006.12.28

 高速増殖炉の実証炉は、基本設計をメーカー1社に責任を集中する形で進める方針が決まり、文部科学省、経済産業省、電気事業連合会、日本原子力研究開発機構が27日、発表した。

 発表によると、これまで高速増殖炉の研究開発で行われていた有力メーカーによる「護送船団方式を脱却し、明確な責任体制のもとで、効率的に高速増殖炉開発を実施できるよう、中核メーカー1社に責任と権限およびエンジニアリング機能を集中する」とされた。

 この基本方針は、同日開かれた原子力委員会でも了承された。

 原子力委員会は、26日に今後10年程度をにらんだ「高速増殖炉サイクル技術の研究開発に関する基本方針を決定している。

 それによると、高速増殖炉は、2050年ごろの実用化を目指すとされている。この目標に向けて、燃料も含めた「高速増殖炉サイクルの実用施設、実証施設の概念設計と、実用化に至るまでの研究開発計画」を2015年までに示す、としている。

 今後、実証炉の基本設計は中核メーカー1社に責任を持たせるという関係省、機関による27日の決定と、この原子力委員会の基本方針に沿って、高速増殖炉の開発が進められることになる。

 また原子力委員会の基本方針は、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」について、2008年度の運転再開を、日本原子力研究開発機構に求めている。

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