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再生医療に期待の細胞自動培養試作機

2006.12.06

 骨や筋肉の再生が期待されている間葉系幹細胞を、1台の装置で同時かつ安全に完全自動培養できる装置を川崎重工が開発、第1号試作機が、信州大学医学部附属病院に設置された。

 新しい装置は、産業用ロボットメーカーとしてのノウハウを活用し、一連の培養作業が人を介すことなく完全自動で行えることから、高品質・高効率な細胞培養が可能で、汎用性にも優れている。

 再生医療は、機能を失った臓器や組織を、培養した自らの細胞、組織を使って回復させる先端医療。これに必要な細胞培養は、他人の細胞の混入や細胞間の感染などを避けるために、1室あたり1人分に限られているなど、細胞製造の能力不足が本格的な再生医療の実現に大きな障壁となっている。

 この装置開発は、科学技術振興機構の委託開発事業となっており、今後、信州大学での評価を受けて、再生医療分野での実用化を目指す。

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