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イノシシ撃退に忍び返し柵が効果

2006.08.02

 野生動物による農作物・森林被害対策をまとめた「野生動物による農林業被害を防ぐ技術」を、農林水産省が発行した。

 特に被害が目立つイノシシ、シカ、サルについて効果的な被害防止策、捕獲方法などを盛り込んでいる。

 イノシシは、高さ1.2メートルの柵を助走なしで飛び越えることが、行動調査で明らかになった。しかし、高さは約1メートルでも上部の30センチほどを外向きに30度ほど傾斜させておくと、侵入防止効果がてきめんであることが、確かめられた。

 サルについては、防護ネットの上端がプラス、よじ登ったサルがこの部分に手をかけたときに、ちょうど足の位置に相当するネット上部がマイナスになるような通電仕掛けにしておいて、電気ショックを与える方法が効果的、としている。

 野生動物による農林業被害は、農作物被害だけで被害面積約14万ヘクタール、被害金額は約206億円に上っている。このうちイノシシ、シカ、サルによる被害が約111億円と半分以上を占めている(いずれも2004年度の数字)。

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