理化学研究所と科学技術振興機構は、分裂酵母を使い、生きた細胞内で各遺伝子からタンパク質をつくらせ、その場所を正確に把握する方法を確立し、26日発表した。
タンパク質が正しく機能するためには、正しい場所にあることが必要。間違った場所に移動すると病気になってしまうことから、今回の研究成果は生命現象の解明に加え、新しい薬の開発などにもつながると期待されている。
ゲノム解読が進んだ結果、それぞれの遺伝子によって作られるタンパク質が、細胞のどこで何をしているのか、具体的に突き止めることが次の重要な研究課題といわれている。分裂酵母は、人間と似たタンパク質を数多く持っていることから、人の生命現象を研究するのに適しており、理化学研究所は、今回の成果をデータベース化し、25日から世界の研究者に提供している。