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「越境する」をテーマに科学と社会をつなぐ「サイエンスアゴラ2017」が開幕

掲載日:2017年11月24日

「越境する」をテーマに科学技術振興機構(JST)が主催する国内最大級の科学フォーラム「サイエンスアゴラ2017」が24日、東京・お台場地域のテレコムセンタービル(東京江東区青海)で開幕した。12回目の開催となるサイエンスアゴラは「科学と社会をつなぐ広場」(古代ギリシャ語で「アゴラ」は広場の意味)となることを目指して実施され、今回のテーマは、2017年から掲げるビジョン「科学とくらし ともに語り 紡ぐ未来」の下に設定されている。26日までの3日間、基調講演やキーノートセッション、一般市民と研究者が交流するブース展示など約150の多彩な企画が展開する。

初日の24日は午後零時45分開会。テレコムセンター1階に設営された「アゴラステージ」で開幕セレモニーが行われた。主催者を代表してJSTの濵口道成理事長が今回のテーマや、「サイエンスアゴラ」のビジョンとして目指すものが「持続可能な開発目標(SDGs)」と関係していることや、日本のシングルマザーやその子ども達の置かれた環境を例に、SDGsは日本に住む自分たちの問題でもあることを強調し、「科学や科学技術の活動を通じてどのようにこうした問題を解決していくかを(この「サイエンスアゴラ2017」で)考えてきたい」などと述べた。また新妻秀規・文部科学大臣政務官らが来賓のあいさつをした。

写真1 テレコムセンター1階「アゴラステージ」で行われた開幕セレモニーの1場面
写真1 テレコムセンター1階「アゴラステージ」で行われた開幕セレモニーの1場面
写真2  開会のあいさつをする濵口道成理事長
写真2 開会のあいさつをする濵口道成理事長
写真3 来賓のあいさつをする新妻秀規・文部科学大臣政務官
写真3 来賓のあいさつをする新妻秀規・文部科学大臣政務官

この後、2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏が「3つのゼロの世界を達成するテクノロジーとソーシャルビジネス」、またインドネシア・ガジャ・マダ大学前学長のドゥイコリタ・カルナワティ氏が「科学者の社会的責任としての挑戦」とそれぞれ題して基調講演。また「貧困×ジェンダー」「科学で持続可能な未来都市をつくろう」といった、SDGs達成のために今何が求められているか、を議論するキーノートセッションが進行。26日までの期間中、人工知能(AI)、ゲノム編集と生殖医療という最先端科学と社会の関わりのあり方を問うセッション、さらに発達障害支援という社会課題を正面から扱うセッション、生命と宇宙探査という興味深いテーマを取り上げたセッションが予定されている。

24日は開会とともに受け付けを済ませた若い世代や親子連れを含む一般市民が会場内の「アゴラエリア」などに入場。関心を寄せる展示ブースで企画の説明を聞いたり、楽しめる実験などをしながら担当の研究者らと交流していた。1階には「日本お笑い数学協会」が数学をもっと楽しんでもらおうと企画した「お笑い数学ネタライブ&数学大喜利チャレンジ」や「京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab」による「科学をブランディングする-サイエンスアゴラのつくり方」などのブースが並んだ。

写真4 親子連れに説明する「モレキュリアス!-今年は「分子」マジック-」展示ブースの担当者
写真4 親子連れに説明する「モレキュリアス!-今年は「分子」マジック-」展示ブースの担当者
写真5 基調講演するムハマド・ユヌス氏
写真5 基調講演するムハマド・ユヌス氏
写真6 基調講演するドゥイコリタ・カルナワティ氏
写真6 基調講演するドゥイコリタ・カルナワティ氏

この「サイエンスアゴラ2017」の連携企画として25日午後に、仙台市の「東北大学百周年記念会館川内萩ホール」(仙台市青葉区川内40)で「世界防災フォーラム前日祭」(主催・世界防災フォーラム実行委員会、共催・東北大学、仙台市、JSTなど)が開かれる。東日本大震災から6年8カ月以上が経ったことを受けてテーマは「災害に学び、未来へつなぐ」。第1部「青少年からのメッセージ」と第2部「SENDAI BOSAI文化祭」で構成される。第2部は国内外から被災地に寄せられた支援への感謝を込めて宮城県気仙沼市の伝統芸能「浪板虎舞」や復興祈念コンサートなどが予定されている。

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