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機械遺産に新たに「国内初の地熱発電所」「スバル360」など7件を指定

掲載日:2016年7月26日

日本機械学会は25日、歴史的、文化的に意義がある「機械遺産」に、岩手県八幡平市に日本で初めて建設された「松川地熱発電所」や1950年代後半から販売されて39万台以上生産された軽自動車「スバル360-K111型」など7件を新たに選定した、と発表した。機械遺産の選定は今回10回目で合計83件になった。

今回選定された松川地熱発電所は日本で初めて1966年に商用開始し現在も運転を継続している。商用としては国内初で、蒸気タービンは「単気筒単流衝動復水式」、発電機は「横円筒型回転界磁式」。地熱活用の先駆けとして技術開発をリードし、その成果は他の地熱発電所でも広く用いられている。スバル360-K111型は富士重工業が開発し、58年に販売が開始された。日本独自規格の軽自動車として最初のヒット作になった。その後も改良を重ねて70年の生産終了まで39万台以上が生産され、斬新なデザインは「てんとう虫」の愛称で呼ばれた。現在群馬県太田市の富士重工業の工場内のスバルビジターセンターに展示されている。

このほか選定されたのは以下の5件(展示場所などは関連サイト参照)。

  • 明治末期の船舶用蒸気エンジン「二段膨張式船舶用蒸気エンジン」;1911年製の小型木造蒸気船の主機関として搭載された出力97馬力の蒸気エンジン。二段膨張式は蒸気を節約できる方式。船舶用蒸気エンジンは日本の産業革命を支えた機械の一つとされた。
  • 事務用品販売会社の伊藤喜商店(現イトーキ、大阪市)が製造した国産最古級の簡易金銭登録機(レジスター)「ゼニアイキ」;1916年ごろ製造され、後に「ゼニアイキ」の名で全国の中小企業で使われた。独自の設計、工夫により価格も輸入品よりはるかに安く大ヒットした商品。
  • 日本のガソリンスタンドの原型「特許タツノ式ガソリン計量機 型式25号」;龍野製作所(現タツノ)の創始者、龍野右忠(たつの うちゅう)氏が1919年に作った日本初のガソリン計量機。その後特許を取得しガソリンスタンドの原型となった。
  • 自動洗車機の原点「移動式ブラシ付門型自動洗車機」;竹内鉄工(現タケウチテクノ)が1962年に開発した日本初の移動式ブラシを使った自動洗車機。国内外の特許を取得し、国外にも普及した。機械遺産に選定されたのは63年に製作された量産1号機。
  • 現在も現役灯台「樫野埼灯台」の光学系機械装置;同灯台は1870年に初点灯された回転式閃光灯台。江戸末期から明治維新にかけ国内に建設された最初の8基の洋式灯台の一つ。機械装置はその後1933年に現在の装置に更新された。機械装置のうち水銀槽部分は現在も使用され、駆動部分は、現在は使用されていないが灯台内に保存されている。
写真1 岩手県八幡市の松川地熱発電所(東北自然エネルギー株式会社提供)
写真1 岩手県八幡市の松川地熱発電所(東北自然エネルギー株式会社提供)
写真2 群馬県太田市のスバルビジターセンターに展示中のスバル360-K111型(富士重工業群馬製作所スバルビジターセンター提供)
写真2 群馬県太田市のスバルビジターセンターに展示中のスバル360-K111型(富士重工業群馬製作所スバルビジターセンター提供)
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