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人工知能戦略会議などで研究加速 『成長戦略』で政府方針

掲載日:2016年4月22日

政府は、人工知能(AI)研究を加速し、実用、産業化を推進することを目的として「人工知能技術戦略会議」を発足させた。政府はこれとは別に第5期科学技術基本計画に基づく「科学技術イノベーション総合戦略2016」の策定作業も開始し、ここでもAIの開発推進を盛り込む方針だ。いずれも政府は「成長戦略」の一環と位置付けている。

人工知能技術戦略会議は、安西祐一郎(あんざい ゆういちろう)日本学術振興会(JSPS)理事長が議長を務め、学識経験者や産業界の代表のほか、文部科学、経済産業、総務3省の担当者も参加する。初会合がこのほど開かれ、具体的な研究計画を盛り込んだ工程表を本年度中にまとめる方針を決めた。同会議では倫理的な課題も議論する予定だ。

AI研究の推進は第5期科学技術基本計画にも盛り込まれている。しかし、研究推進に関わる政策は、文部科学省が基礎研究と人材育成を、経済産業省が応用研究を、また総務省が情報通信関連技術をそれぞれ主に担当するなど所管分野が分かれ、省庁間の緊密な連携が課題となっていた。

一方、「科学技術イノベーション総合戦略2016」は「総合科学技術・イノベーション会議」が司令塔となる。産業競争力を高めるために「新たな価値創出」「経済・社会的課題への対応」「イノベーションの基盤強化」「人材、資金などの好循環システムの構築」などの項目別に具体的な戦略をまとめる。この中で第5期計画でも目標とされているインターネットを駆使した「超スマート社会の実現」のためにAI技術を活用することや、車の自動走行に必要な次世代3D地図づくり、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を医療分野で役立てることなどが開発目標として盛り込まれる見込みだ。

AIに関しては、米グーグル傘下の英国ベンチャー企業ディープマインド社が開発したAI囲碁ソフト「アルファ碁」が世界トップクラスの棋士に大きく勝ち越し、急速な進化が世界的な話題になった。「アルファ碁」にも導入されている「ディープラーニング」(深層学習)と呼ばれる新技術がAIの最近の急速な進歩を支えている、と言われている。一方で、倫理的課題やAIを利用する人間の心理や感情の問題研究の必要性も指摘されている。

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