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沖縄周辺が30℃以上の高温海水域

掲載日:2013年8月19日

日本に猛暑をもたらしている太平洋高気圧の影響で、8月に入ってからの沖縄周辺海域の平均海面水温が30.30℃と平年の29.27℃を上回り、1985年に人工衛星データを観測に活用して以来、これまで最高の平均海面水温だった98年(30.31℃)と同じ程度になっていることが、気象庁の観測で分かった。サンゴの死滅につながる「白化(はっか)現象」の発生や台風の発達の加速などが懸念されている。

気象庁によると、沖縄周辺海域では今の季節が年間で最も海面水温が高い時期にあたる。今年は太平洋高気圧に覆われる日が続いたために平年よりも日射量が多く、風も弱かったことから海面水温が上昇した。8月に入り海面水温が30℃を超える海域が拡大し、9日以降は宮古・石垣島などの先島諸島から沖縄諸島北側の近海までの広い範囲で、海面水温が31℃以上となる海域が広がった。31℃は外洋の海水温としては「おおむね上限」と考えられる。この状態は8月末ごろまで続く見込みだという。

海面水温の上昇で懸念されるのがサンゴの白化現象だ。白化現象は、サンゴと共生している光合成を行う植物プランクトン「褐虫藻」が、高い海水温が続くことによってサンゴの体内から抜け出し、そのために独特の色を失ってサンゴが白くなる現象で、この状態が続くと褐虫藻から得ていたエネルギーも失われて、ほとんどのサンゴが死滅するという。

なお、報道各紙やテレビなどによると、沖縄県国頭村(くにがみそん)や琉球大学の関係者からの取材として17日までに、サンゴの白化現象がすでに発生しているとの報道もある。

また、海面水温の上昇で、台風の発達が加速されることも心配される。台風は海面からの水蒸気の供給を受けて発達する。通常ならば、熱帯地方で発生した台風は海面水温の低い日本付近に来ると勢力が衰えるが、通り道にあたる沖縄周辺海域の海水面温度が高いとそのまま発達し続ける可能性がある。18日午前9時には、沖縄南方の海域(北緯20度30分、東経127度20分)で台風12号が発生した。その時の台風の勢力(中心気圧)は994ヘクトパスカル。今後北から西寄りに進み、今回の高温海水域を通過しさらに発達するとも予想されることから、注意が必要だという。

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