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肉食と草食の特徴を持つ恐竜化石

掲載日:2013年6月6日

中国で発見された恐竜の化石は、顎が“草食恐竜”、体が“肉食恐竜”の特徴を持った新種の羽毛恐竜であることが、北海道大学総合博物館の小林快次准教授や中国・河南省地質博物館などの共同研究でわかった。「ジアンチャンゴサウルス」と名付けられ、5月29日付の米オンライン科学誌『Plos One』に発表した。

化石は遼寧省(りょうねいしょう)の約1億2500万年前の地層から、全身の骨格がほぼそろった状態で発見された。体長は約2メートルと推定される。化石に残っていた羽毛は幅2-3ミリ、長さが10センチほどで、首にほぼ垂直に生えていたとみられ、羽毛恐竜として知られているベイピアオサウルスとは異なる特徴があった。

骨格を解析した結果、獣脚類(ティラノサウルスなどの肉食恐竜)のうちの、テリジノサウルス類に分類されることが分かった。しかし歯や顎の構造が、恐竜の中でも最も植物食に適応していたとされる鳥盤類(トリケラトプスなど)に似ていることから、草食だったと考えられる。

今回の「ジアンチャンゴサウルス」はテリジノサウルス類の中でも初期の恐竜とみられる。初期のテリジノサウルス類がまず歯や顎の構造を進化させて植物食となり、その後の体の巨大化に伴い腹腔が拡大し、植物を消化できるようになったと推察される。身体の部分によって“進化の時差”があることが分かったという。

 

ジアンチャンゴサウルスの化石
ジアンチャンゴサウルスの化石
(提供:北海道大学)
ジアンチャンゴサウルスの想像図
ジアンチャンゴサウルスの想像図
(© 小田隆 氏)
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