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ソーラーセイル実証機「IKAROS」の全景撮影

2010.06.16

 太陽からの光粒子の反射力を利用して進む小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」のソーラーセイル(太陽帆)全景写真を宇宙航空研究開発機構が公開した。

 この写真は「IKAROS」から分離したカメラで撮影されたもので、ソーラーセイルを全開した「IKAROS」が大凧(だこ)のように見える。

 「IKAROS」は5月21日、金星探査機「あかつき」とともにH-IIAロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた。対角線の長さが20メートルもある正方形をした超薄膜のソーラーセイルの一部には、太陽電池膜が組み込まれている。金星へ向かう飛行中に、太陽からの光粒子の反射力で進むソーラーセイルの加速効果と航行技術を獲得することに加え、将来、イオンエンジンを推進力に併用する場合に必要となる太陽電池による発電データの取得も目指す。

 ソーラーセイルによる加速、軌道制御技術を世界に先駆けて実証し、将来は木星やトロヤ群小惑星などの太陽系探査にこの技術を利用することを宇宙航空研究開発機構は狙っている。

分離カメラがとらえた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」  (提供:宇宙航空研究開発機構)
分離カメラがとらえた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」 (提供:宇宙航空研究開発機構)

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