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マイクロ波利用した高分子材料製造装置開発

2009年11月6日

手術糸や人工骨などの医療用材料や機能性食品として利用されている乳酸重合物をマイクロ波を用いて効率よく製造する装置が、産業技術総合研究所と新エネルギー・産業技術総合開発機構、株式会社GLART、四国計測工業株式会社の協力で開発された。

乳酸重合物以外の有機化合物や高分子材料の合成、さらには蒸留や抽出プロセスにこの方法を応用することで、化学プロセスを省エネルギー化し、二酸化炭素(CO2)や廃棄物量の排出量を削減することが可能になる、と期待されている。

乳酸重合物は、乳酸そのものの反応性が低いため、一般的にはスズ化合物や硫酸などを触媒として高温の条件下で、長時間かけて合成されている。トウモロコシやサトウキビなどバイオマス資源から得られる原料から製造され、生分解性や透明性に優れた高分子材料として農業用マルチシートやハウス用のフィルム、家電製品の外装用材料などとして実用化されている。ただし、医療用材料や機能性食品として用いる場合は有毒な触媒を使えないため、触媒なしに極めて長い時間をかけて合成されるエネルギー効率の低い製造工程が必要とされていた。

マイクロ波は家庭用電子レンジから産業用まで幅広く利用されている。新しく開発された装置を利用すると大量の乳酸重合物製品を短時間で合成でき、また、省エネルギー化により従来法に比べ約70%の二酸化炭素(CO2)が削減できる、という。

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