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野生動物35年間で27%減少

2008.05.16

 WWF(世界自然保護基金)インタナショナル(スイス)は16日、報告書「2010 and Beyond: Rising to the Biodiversity Challenge(2010年目標とその先にあるもの:生物多様性保全という課題に向けて)」を公表し、世界中の野生生物(脊椎動物)1,300種以上の生息状況調査から、この35年間で個体数が27%も減っていることに警鐘を鳴らした。

 2002年にオランダ・ハーグで開かれた第6回生物多様性条約締約国会議で採択された生物多様性条約戦略計画では、「2010年までに世界の生物多様性の喪失速度を低減させる」目標が盛り込まれた。

 WWFは、各国政府の取り組みが不十分であることは報告書から明らかだとして、19日からドイツのボンで開催される生物多様性条約第9回締約国会議を前に、あらためて目標達成を各国政府に対して求めている。

 また、効果的な保護区制度を導入するという公約を果たすために、先住民や地元住民の全面的な参画を実現し、生物資源から得られる利益の公平な分配に努めることや、2020年までに天然林の乱伐採を抑制し、植林に努めることで、森林減少を実質ゼロにする目標を採用することを求めている。

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