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生物多様性は生物が必要とする資源、環境で

掲載日:2007年6月6日

生物多様性は、その生物が必要としているさまざまな資源や環境によって決まることを示す研究結果が、河田雅圭・東北大学大学院教授らによる松島湾浦戸諸島に生息するチョウの調査で得られた。

生物多様性を決定する要因については、生物が必要としているさまざまな資源や環境によって決まるとするニッチ説のほかに、地域内での生物固体のランダムな置き換わりと外からの移出、移入によって決まるとする中立説がある。これまで、森林群集などいくつかの群集では中立説が有効、との論文が出ていた。

河田教授らは浦戸諸島で、チョウの幼虫が食べる植物の量を精度の高い航空写真や現地調査から推定した。この結果、異なる種の食べる植物(バイオマス)の相対的量が、どの種のチョウがどの程度の個体数生息するかに大きく影響していることが、明らかになった。

野外の広い範囲でニッチ分配説を強く支持することを初めて示した証拠、と河田教授らは言っている。

また、この結果は、ある地域に特定の植物だけを増やすと、特定の種だけを過度に増やし、生物多様性の持つ安定性を減少させる可能性を示唆する、と河田教授らは指摘している。

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