サイエンスアゴラ2018
https://www.jst.go.jp/sis/scienceagora/
- 2018年11月9日(金)~11日(日)
- テレコムセンタービル、日本科学未来館(東京・お台場)
サイエンスアゴラ※は、「科学」と「社会」の関係をより深めることを目的に、あらゆる立場の人たち(市民、研究者・専門家、メディア、産業界、行政関係者など)が参加し、対話するオープンフォーラム。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が「科学とくらしともに語り紡ぐ未来」をビジョンに掲げて開催する。今年は第13回。
さまざまな展示やセッションを通じ、私たちひとりひとりが心豊かに生きていくために科学技術をどう取り入れていくのか、科学技術には何ができるのか、学問分野、立場、国、文化、世代の壁を越えてともに考える場となるだろう。ここでは全120のプログラムの中から、10、11日にテレコムセンタービルで実施される企画の一部を紹介する。
※アゴラ(agora)は古代ギリシャ語で「広場」の意味。
SDGsをテーマにしたPepperのクイズをプログラミングしてみよう
- 出展タイトル:よしもとロボットプログラミング特別教室 for SDGs
- 出展者:よしもとロボット研究所、JSTサイエンスアゴラ事務局
「Pepperプログラミング特別教室」を各地のイベントで開催しているよしもとロボット研究所。Pepperにいろいろな動作やおしゃべりをさせるプログラミングを通して、問題解決力、論理的思考力、想像力を養う。
サイエンスアゴラでは、「SDGs」(持続可能な開発目標)をテーマにしたクイズをプログラミングするワークショップを開催する。例えば、SDGsの「すべての人に健康と福祉を」がテーマなら、健康や食事に関するクイズの正しい答えと間違った答えを自分なりに考え、Pepperを通じて出題させる。今後も地球上に人類が生存するために必要なSDGsの17の目標について、子どもたちが興味を持つきっかけにもなりそうだ。
Pepperのプログラミングはツール「Roboロボ Blocksブロックス」を使用している。
クイズやゲームを通して細菌を知る
- 出展タイトル:バイキンズワールド2018
- 出展者:大阪市立大学×国立感染症研究所×ノウション
病気の原因となる「細菌」に対して、近年、薬が効かない「耐性菌」の存在が問題となっている。出展者の金子幸弘さんたちは、この問題について広く一般の人々と適切な情報を共有する必要があると感じて日頃から活動している。サイエンスアゴラへの参加は今年で4回目。ほかにも大阪市立大学・大阪府立大学が提供する小中学生サマーラボなどのさまざまなイベントに参加している。
バイキンズとは細菌を子どもにも分かりやすくキャラクター化したものだ。バイキンズカードには、キャラクター名、細菌のイメージイラスト、どこにいるのか、基本的性質、引き起こす病気、強さなどが一目で分かるように描かれている。現在、カードは32種類。タブレットを使って細菌に関するクイズやゲームに参加すると、カード1枚をゲットできる。ぜひチャレンジしてみては。
はばたけ未来のイノベーター!
- 出展タイトル:ジュニアドクターと科学的探求を楽しむ!サイエンスワークショップ
ジュニアドクター育成塾 サイエンスカンファレンス2018 - 出展者:JST理数学習推進部ジュニアドクター育成塾事務局
「ジュニアドクター育成塾※」は、意欲ある小中学生の能力を伸ばすための活動を支援するプログラム。実践を通じた学びを重視していることが大きな特徴だ。例えば日本一古く大きな湖で地域のシンボル「琵琶湖」をフィールドに、国内外の専門家から生物多様性や環境について学び、それを深め、研究成果を発表する活動、「WellBeing=健やかで幸せなくらし」の実現に向け、科学技術を用いてデザインする思考を育み、イノベーション力を養う活動などがある。
サイエンスアゴラでは、受講生による研究発表に加え、科学的なものの見方を磨くワークショップの開催も予定。真剣な議論を通じて新たな仲間と出会い、さらに意欲を高めるきっかけになるだろう。
※ジュニアドクター育成塾・・・科学技術イノベーションを牽引する人材の育成を目的に科学技術振興機構が実施。大学・企業・NPOなどを軸に産学官民などが一体となり、理数学習等を通じた体系的育成プランの開発・実施を支援している。
ドローンを活用した地域社会の未来を考えよう
- 出展タイトル:ドローンでつなげ!私たちのみらい
- 出展者:慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアム
さまざまな分野の研究者が参加する「慶應義塾大学ドローン社会共創コンソーシアム」。近い未来にドローンが生活の中で身近な道具になることを想定し、技術開発だけでなく、教育や社会実装に向けての活動も展開している。
ドローンは今、空撮や農薬散布だけでなく、荷物搬送としての活用も期待されている。今後は災害時に活躍したり、産業のあり方を変えていくかもしれない。このワークショップでは、ドローンの活用によりどんな地域課題が解決できるかを考える。ディスカッションの後には、実際にタブレットを用いてプログラミングによるドローンの自動操縦が体験できる。