高エネルギー加速器研究機構(KEK)(つくば市)を見学。
最初に案内された「KEKコミュニケーションプラザ」で面白い展示を2つ見つけた。
一つは「波形コースター」。
大きさや重さがいろいろなビー玉を斜め上からころがして平らな台の上をできるだけ遠く、台の端まで進ませるという単純な遊びだが、台の両脇には微妙なカーブが付けてあり、玉の速度や大きさによっては端まで届かず途中で脇から落っこってしまう。
実際の加速器は凸レンズや凹レンズの働きをする磁石を組み合わせて、粒子が軌道からずれないように制御している。その仕組みが単純な原理でわかるようになっている。
もう一つは「ボールコースター」
電磁石のスイッチをうまくコントロールして鉄製のボールを透明チューブの中をぐるぐる回して遊ぶ物。簡単そうだがスイッチのオン・オフのタイミングが難しい。これも加速器の原理が良くわかる。
この2つ、良くできているのに他の科学系博物館でほとんど見かけたことがない。
森田洋平広報室長に聞いたら、KEKの研究者のオリジナルなアイデアを展示業者がデザインしたものだという。道理で他では見られないはずだ。
センスの良い研究者が最初から参加すると面白い科学展示ができるという格好の見本。