「早大教授不正受給の疑い」。14日の読売新聞朝刊1面に載ったスクープで明るみに出た有力研究者の不祥事は、日本の科学技術界に相当の打撃を与えそうに見える。
同紙が伝えるだけで、不明朗な研究費受給額は、2,200万円に上るという。
しかし、その疑い、額もさることながら、この教授が「1月まで国の科学技術政策の司令塔である総合科学技術会議(議長・小泉首相)議員だった」という事実に衝撃を受けた人は多いはずだ。
「3月からは、相次いだ研究不正の防止策を検討するため文部科学省が設置した委員会の主査代理も務めていた」という。
なぜ、このようなことが起きたのか?詳細な事実が明らかにされないと「科学技術予算は明日への投資」という総合科学技術会議議長・小泉首相の言葉に対する国民の支持もしぼんでしまう恐れがある。
首相のこの発言があった昨年11月28日の総合科学技術会議には、問題の教授も出席していたはずだ。(引用は読売新聞東京本社版から)