ハイライト

核融合は人類のサバイバルのための技術(立花 隆 氏 / ジャーナリスト)

2007.03.22

立花 隆 氏 / ジャーナリスト

シンポジウム「宇宙の核融合・地上核融合」(2007年3月21日、自然科学研究機構 主催)パネルディスカッションから

 核融合は、人類のサバイバルのための技術といえる。われわれの生活はエネルギー源に支えられているが、どれをとっても数十年か数百年しか持たない。このまま行けばエネルギー死を迎えなければならない。

 われわれの世代は大丈夫だろうが、次世代、次々世代の子孫はどうなるか分からない。人類が死に絶えたくなければ、核融合の技術は実現しなければならない。

 地上に太陽を実現するのだから、技術的な困難はある。簡単にはできない。だからこそ実現しなければならない。炉工学、超伝導、加熱…。核融合を実現するためのどのような方式をとっても、開発しなければならない共通基盤技術は、たくさんある。同時並行して開発していかないと、核融合エネルギーの実現には結びつかない。集中投資をすれば、といった考え方で進めると、将来を失うことになる。

 まだまだ時間はかかる。あわてるな。先は長い。大事なのは、今良く分かっていないことをサイエンスと見て、基礎科学、プラズマ学を徹底的にやる必要があるということだ。

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