ハイライト

大切な共助の精神(堀田 力 氏 / さわやか福祉財団 理事長)

2006.11.21

堀田 力 氏 / さわやか福祉財団 理事長

社会技術フォーラム(11月20日、社会技術研究開発センター 主催)講演から

 すべての人が安心して、いきいきと暮らせる「新しいふれあい社会」の創造が、さわやか福祉財団のミッションである。

 特に高齢者が、いきいきと暮らす社会の仕組みづくりというのは重要だ。例えば、介護施設は、単に要介護者の治療をすることだけでは十分ではない。要介護者が「その人」らしく生きることができ、“尊厳”を保てる生活の場を提供することが大切だ。

 これを達成するためには、何が必要か。(自分自身を養う)「自助」、(さまざまな立場にいる人同士で助け合う)「共助」、そして(公の立場からサポートする)「公助」が不可欠だ。

 近年、「共助」の精神が欠けてきている。医者やヘルパー、家族、地域の人々が一体となり、「共助」することができる「ケアネットワーク」の構築が求められている。

 「新しいふれあい社会」の実現においては、行政と市民団体との協働も必要だ。そのためには、「対等性の確保」が第一に必要とされるが、日本ではなかなか得られていない。

 今後の課題といえる。

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