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総合科学技術会議有識者議員が緊急提言

2009.11.20

 行政刷新会議の事業仕分けで科学技術関連予算が厳しく評価されたことに危機感を持つ総合科学技術会議の有識者議員が19日、むしろ予算の拡充が必要との緊急提言を発表した。

 緊急提言は、2010年度の科学技術関係概算要求額が既に対前年比で3.5%増と、ここ数年見られない低い伸びに抑えられている事実を指摘し、行政刷新会議の事業仕分けについても「国として長期的視点から推進すべき科学技術に対しては必ずしもなじまない部分がある」と懸念を表明している。

 「予算の減額、計画縮小で人材が散逸した場合には、仮に後年に予算が復活しても、水準を元に戻すことは非常に難しい」と人材に負うところの大きい科学技術の特徴も強調している。

 その上で、科学技術の専門家の意見に十分配慮することと、国家百年の計を図る認識を持って、科学技術関係予算を拡充することを強く求めている。

 総合科学技術会議(議長・鳩山首相)の有識者議員は、相澤益男・前東京工業大学学長など学界、産業界から選ばれた常勤、非常勤合わせて8人から成る。

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