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GXロケット見送り「もんじゅ」運転再開は認める

2009.11.18

 17日に行われた行政刷新会議の事業仕分けで、宇宙航空研究開発機構が進めている中型ロケット「GXロケット」開発の来年度計上予算58億円が「見送り」という評価となった。

 原子力研究開発機構の高速増殖炉サイクル研究開発については、原型炉「もんじゅ」の運転再開は認めたものの「事業の見直し」という結論になった。経済産業省と文部科学省の責任、役割分担が不明確でその整理をしなければ結論を出すのは困難とされた。

 9月に初打ち上げに成功した宇宙ステーション補給機(HTV)は、259億円の予算要求額を「1割縮減」、産学イノベーション加速事業のひとつである先端計測分析技術・機器開発事業55億円も「1-2割縮減」という評価となった。

 ライフサイエンス分野も、革新的タンパク質・細胞解析研究イニシアティブ(ターゲットタンパク研究プログラム)46億円が「2-5割縮減」、革新的医療品・医療機器の創出に向けた研究・分子イメージング研究戦略推進プログラム(第2期)7億円が「2割-3分の1程度縮減」、感染症研究国際ネットワーク推進プログラム(第2期)21億円が「廃止または2-5割縮減」と厳しい評価となっている。

 また科学技術振興調整費・女性研究者支援システム改革30億円も「3分の1程度の縮減」という評価だった。

 「見送り」とされたGXロケットについては、今年発足した宇宙開発戦略本部の宇宙開発戦略専門調査会が4月にまとめた宇宙基本計画案の中で、中型ロケットとして効率的な輸送の提供、日米協力関係の構築、民間の宇宙開発利用への参入に向けた産業振興などの観点から推進する意義があるとしつつ、LNG推進系に関する技術的見通し、需要の見通し、全体計画が明確になっていないことなどを指摘して、概算要求までに開発着手について判断するとしていた。

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