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シクラメンの木に“バラ”の花咲く

2010.03.17

 5枚の花弁が特徴のシクラメンをバラのような多弁咲きにすることに北興化学工業開発研究所と産業技術総合研究所の研究チームが成功した。

 北興化学工業開発研究所植物バイオチームの寺川輝彦チームマネージャー、産業技術総合研究所ゲノムファクトリー研究部門の高木優・主幹研究員らは、シクラメンの雄しべと雌しべの形成にかかわる遺伝子を調べ、この遺伝子の働きを抑制する独自の技術などを用い花弁を多くすることを試みた。この結果、雄しべと雌しべを花弁に変化させ、バラやカーネーションの花のように花弁が繰り返しあらわれるシクラメンを作り出すことができた。

 新たな植物品種をつくる場合、花粉が周辺に飛散することで生物多様性に悪影響を与える心配がある。しかし、多弁咲きシクラメンは雄しべが花弁に変化しているため、花粉の飛散も抑えられるという。種子は採れないが、北興化学工業が持つ組織培養技術によって苗を増殖できる。

 現在はピンク色だけだが、いろいろな色の花をつくりだし、生物多様性影響評価試験を経た後、製品化を目指すという。

 シクラメンは、国内での作付面積、出荷量が鉢花類の中で最も多い冬季の代表的な鉢花として多くの人に親しまれている。

多弁咲きのシクラメン 一般的なシクラメン
多弁咲きのシクラメン 一般的なシクラメン
提供:(独)産業技術総合研究所

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