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数字の認識は言語と異なる場所で

2007.01.04

 数字を見て意味を認識するのは、言語とは全く別の脳の場所であることを、正高信男・京都大学霊長類研究所教授らの研究グループが突き止めた。

 これまで、言語を認識するのは、脳の言語中枢と呼ばれる場所であることは知られていた。しかし、数字については分かっていなかった。

 正高教授らは、機能的核磁気共鳴装置を用い、ローマ数字の読み方が全く分からない人に数字を見せたときの脳の血流を調べた。さらに、読み方は教えられたものの、まだうまく読めない時点、だんだん上達した時点、スラスラ読めるようになった時点で、それぞれ血流がどのように変化するかについても調べた。

 この結果、脳の左半球(右利きの場合)前頭葉の背側部中央にある限られた場所の神経細胞だけが、熟達に従い、確実に活動を増して行くことが確かめられた。

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