再生時間:10分
制作年度:2016年
概要
【ねらい】
北アルプスには、季節や風向きによっていろいろな雲ができます。今回は、北アルプスにかかる雲と天気の関係を調べた3年間の記録から、レンズ雲が発生しやすい月やレンズ雲ができると天気がどのように変わるのかをまとめました。
また、雲ができるしくみを調べるために、4つの実験を行いました。実際に3003mの雄山(全国的には「立山」で知られます)に登り気圧の変化を調べました。また、家でも圧力、体積、温度の変化や「ちり」と雲の発生について実験しました。特に、シャボン玉の中で雲を発生させる実験はとても面白いので、ぜひ見てください。
【内容】
発達した低気圧が南西方向から日本に近づくと、富山平野には南風が吹き、気温が上昇します。このとき、北アルプスの山の近くに凸レンズのような「レンズ雲」ができることがあります。レンズ雲は山を越える風が上下に波打ってできると言われます。3年間の記録をまとめると、夏にレンズ雲ができやすいことや、春は強風が吹きやすいことが分かりました。
[実験で分かったこと]空気が上昇すると、周りの気圧が低くなるため、自分の圧力でふくらみ、温度が低下します。空気中に「ちり」があると、それに水蒸気がついて雲の粒になり、雲ができます。
【入賞コメント】
この度は、すばらしい賞をいただき、ありがとうございます。この作品は、レンズ雲と天気の関係を調べた3年間の研究をまとめたものです。今年は、これまでの記録から、レンズ雲が発生しやすい月やその後の天気の変化を探りました。また、雲ができる理由を、実験を通して考えました。その中で、標高と気圧の関係を調べるために標高3003mの雄山に登ったことが心に残っています。空気が薄く辛かったのですが、頑張って頂上にたどり着きました。お菓子の袋が自分の圧力で膨れ上がっていたことに驚きました。研究を通してレンズ雲ができるしくみが分かってきたので、これからも実験と観察を続け、レンズ雲と天気の関係を理解していきたいと思います。
出演者名・所属機関名および協力機関名
制作者:氷見優佳
学校名:滑川市立寺家小学校5年(富山県)