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温暖化対策で新計画「パリ協定」受け政府まとめる

掲載日:2016年3月8日

政府は、地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」に基づいた新たな「地球温暖化対策計画」をこのほどまとめた。日本の温室効果ガス削減目標である「2030年度までに13年度比で26%削減」を実行するための対策を盛り込んだ。また長期的な目標として「50年までに(現在より)80%削減」も明記した。電力業界に発電効率の向上を、産業界全体には削減自主計画策定を、また一般家庭にも省エネ努力を求めている。政府はこの計画を5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)までに閣議決定する。

地球温暖化対策計画は「地球温暖化対策推進法」で策定が義務付けられている。日本が京都議定書の「第2約束期間」に参加しなかったため、13年以降、計画自体が存在しない空白状態が続いていた。政府はパリ協定が昨年12月に採択されたことを受け、新たな国内対策計画の策定を求められていた。

新計画は、環境省の「気候変動長期戦略懇談会(有識者懇談会)」の提言を中心に同省と経済産業省が協議してまとめられた。パリ協定採択前に決めた「2030年度までに13年度比で26%削減」を計画の目標値としてあらためて定めた上で、「50年までに(現在より)80%削減」との長期目標も明記した。短期目標として「20年度までに05年度比3.8%以上減」も盛り込んだ。長期目標明示の可否については協議の過程で異論もあったが、既に第4次環境基本計画(12年閣議決定)に記載され、また有識者懇談会が1月30日の会合で長期目標明記を求めた提言をまとめたことなどから最終的に新計画に明記された。

新計画は、日本の温室効果ガス排出量の約9割を占め、産業、業務、家庭、運輸、エネルギー転換の5部門に分類できる「エネルギー部門全体」を起源とする二酸化炭素(CO2)削減目標を「30年度に05年度比24%、13年度比25%それぞれ減」とした。その上でエネルギー転換部門の電力業界に対しては、火力発電所の効率基準を経済産業省が決めて効率が悪い発電所の休止などを促し、販売電力量の44%以上を再生可能エネルギーや原発で賄うよう求めた。

また一般家庭に対しては、一層の省エネ努力を求め、30年度までに家庭や事業所の照明を全て発光ダイオード(LED)に切り替え、家庭用燃料電池も530万台導入してもらい、家庭部門のCO2 を30年度に13年度比で39%減らす、との目標値を定めた。

このほか産業界に対しては、業界ごとに排出削減のための自主計画を策定し、政府が計画の実行具合を検証する、とした。

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