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WPIプログラムの継続提言

掲載日:2016年2月5日

「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」に採択された九つの拠点について活動状況を追跡調査した結果を、文部科学省が4日公表した。調査に当たった世界トップレベル研究拠点プログラム委員会は、プログラム発足時(2007年度)に選ばれた5拠点について及第点を与え、同プログラム自体についても使命と支援の枠組みを再検討した上で継続することを提言した。さらに、2017年度に新たな拠点を公募することも提言している。

WPIは、「最高水準の科学の推進」、「融合研究によるブレークスルーの創出」、「国際化の達成」、「研究と運営のシステム改革」という四つの大きな使命を達成することを求め、発足初年度の07年度に東北大学、東京大学、京都大学、大阪大学、物質・材料研究機構に拠点を創設した。対象分野は、それぞれ物質科学、宇宙、細胞生物学、免疫学、ナノテクノロジーとなっている。それらの分野をリードする拠点長の下、国内外から研究者が集められた。その後、10年度に九州大学(対象分野:エネルギー)、12年度に筑波大学(睡眠)、東京工業大学(地球-生命)、名古屋大学(生体分子)にそれぞれ拠点が創設され、9拠点に増えている。

07年度と10年度に創設された先行の6拠点には、年間13億5,000万円、12年度創設の3拠点には年間7億円の研究費が拠点ごとに支給される。助成期間は10年間だが、成果次第で5年間の延長が認められることになっている。プログラム委員会は、昨年、東京大学のカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)についてのみ、助成期間の5年間延長を認めた。今回、16年度で助成期間が終了する残りの4拠点についてプログラム委員会は、ホスト機関長(拠点が置かれた大学、研究機関の長)から「ホスト機関の努力により、WPI拠点を持続する」という約束が得られたことを挙げ、「何らかのグラントスキームを整備することにより、WPIブランドを維持することを推薦する」と文部科学省に提言している。

WPIプログラム自体についても「ミッションと支援スキームを再検討した上で、継続するべき」とした。同時に「拠点の“代謝” を行うこと」が、プログラムを加速する上で必要ということも指摘している。これは、「研究は、社会のニーズによって進められるべきだ」、「拠点のメンバーは若手研究者の希望を満たすために適切なコミュニケーションをとることを勧める」、「主任研究者は研究所でより多くの時間を過ごすべきである。日本人ポスドクの数が少なすぎる」といった検討課題をそれぞれの拠点がプログラム委員会から指摘されたこととも関連していると思われる。

世界トップレベル研究拠点プログラム委員会は、井村裕夫(いむら ひろお)元京都大学総長を委員長に外国人5人を含む15人のメンバーで構成されている。

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